知っておきたい油圧鉄筋カッターのオイルの種類と入れかた
鉄筋カッターにオイルをいれることが重要なのは分かったけど、
『オイルは何を買えばいいの?専用のものじゃなきゃダメ?』
『オイルを入れたけど、パワーがなくて切れない』
などの疑問がでてくるとおもいます。
ここでは作動オイルの種類と入れかたについて
まとめてみました。
実はオイルの入れかたにもコツがあります。
記事を読むことで上手なオイルの入れかたを
マスターできますので、ぜひ実践してみてください。

こんなお悩みを解決できる記事を書きました。
この記事を書いている私は、30年以上
鉄筋に関わる道具の修理と販売をしてきました。
年間100台以上の鉄筋カッター修理実績があります。
目次
1.鉄筋カッターの作動オイルはなんでもいいの?
作動オイルを購入する時に気をつけることは、
『オイルの種類』、『オイルの粘度』
この2つになります。
作動オイルの種類と粘度については
お持ちの鉄筋カッターの説明書やメーカーの公式サイトを
見ると確認することができます。
参考として下記はオグラの鉄筋カッターのサイトです。
オイルの種類 : 当社純正オイルをご用命ください
オイルの粘度 : ISO粘度#32、#46
1-1 オイルの種類
オイルの種類に関しては、純正品を使用してくださいとありますが
ホームセンターで売っている「油圧作動油」と
記載されているオイルならば問題なく使用できます。
ただし油圧作動油以外のオイルを使用すると、内部部品などが破損して
故障してしまう危険があるため注意しましょう!
1-2 オイルの粘度
オイルの粘度についてですが、機種によって粘度の指定があります。
簡単に説明すると数字が小さいほど粘度の低いサラサラしたオイルになり、
数字が大きくなると粘度の高いドロドロとしたオイルとなります。
粘度が低い : サラサラでパーツへの負荷が小さいが、切る力が弱い
粘度が高い : ドロドロでパーツへの負荷が大きいが、切る力が強い
こんな認識でいいと思います。
ただし、切る力を強くしたいからといって
メーカーの指定と異なる粘度を使用した場合、
鉄筋カッターが壊れる可能性があります。
必ず指定された粘度のオイルを使いましょう。
2.各メーカーの指定する鉄筋カッターの作動オイルは?
純正オイルでなくても問題ないと書きましたが、
鉄筋カッターの性能を1番引き出すことができ、
安心して使うことができるのはメーカー推奨のオイルとなります。
参考に主要メーカーの純正オイルをまとめました。
ホームセンターでは手に入らないとおもいますので
購入する場合は、鉄筋カッターを買った専門店やオンラインショップにて購入してみてください。
オグラ : 純正オイル(オグラ製)
オグラ:総合カタログ オグラ:油圧オイル
マキタ : マキタ純正油圧オイル(マキタ製)
スーパーハイランド #46(ENEOS製)
マキタ:総合カタログ マキタ:取扱説明書検索
IKK : モービル・ヌトー H46(エクソンモービル):コードタイプ
シェル・テラス S2 M32(昭和シェル石油):コードレスタイプ
IKK:総合カタログ IKK:取扱説明書
HIKOKI : ヘビーメデアム(エクソンモービル)、
またはモービルハイドロオイル VG46(エクソンモービル)
モービル・ヌトーH46(エクソンモービル)、
または国際ISO補助粘度グレード46(VG46)相当品
HIKOKI:総合カタログ HIKOKI:取扱説明書検索
育良精機 : IKURA純正油圧作動オイル(ISOVG32)
育良精機:総合カタログ 育良精機:鉄筋カッター(ページ下部)
※機種によってオイルの種類や粘度に違いがあるため、
持っている鉄筋カッターのオイルをリンク先から確認してみてください
3.鉄筋カッターへの作動オイルの入れかた
オイルをいれてもパワーが不足していたり、
ピストンが出きらない、動きが遅いといったことがあります。
それはシリンダー内に空気が入ってしまい、
オイルが十分にいれられてない可能性があります。
ここではオイルの上手な入れかたを紹介しますので
ぜひコツを覚えて実践してみてください。
●鉄筋カッタへの上手な作動オイルの入れかた
①: スイッチを押し、ピストンが戻る手前までだしておき、
シリンダーにまんべくなくオイルが行き渡るようにする
※ピストンが指示位置まででない場合でも②に進んでください
②: シリンダー側面の注入口よりオイルを口元いっぱいまで入れる
※注入口が上にくるように本体を傾けることで
シリンダー内部の空気(気泡)がより抜けやすくなります
③: 注入口のボルトを締めてスイッチを押し、4~5回ピストンを出しいれさせ
シリンダー内部にオイルをいきわたらせる
④: ①~③を繰り返して、注入口の口元(ネジ山の上部)から
オイルが減らなくなったのを確認する
気泡がでてこなくなれば、オイル量は十分です






オイルを十分にいれても、鉄筋カッターが切れない場合
パッキンの破損などの可能性があります。
そういった場合は、下記にも目を通してみてください。
4.作動オイルの取扱い注意点
作動オイルには、いくつかの注意点がありますので
ご紹介していきます。
4-1 オイルの劣化
長いあいだ、鉄筋カッターを使用していると
オイルが劣化したり、内部部品の摩耗で鉄粉が混じってきます。
オイルが劣化した状態で使用を続けると
内部のパッキン部品が破損しやすくなります。
目安としてオイルが黒く変色していたら、
オイルの交換をおすすめします。
●確認方法
シリンダー側面の注入口をあけ、いらない布をあてる
本体を傾け布をオイルで湿らせて色が黒くなっているか確認
●対処方法
オイルを新品に交換する
4-2 オイルの廃棄方法
オイル交換をする場合、廃油(使い終わったオイル)を処理する必要があります。
目に入ったり、皮膚に触れると炎症がおこる危険がるので注意が必要です。
また発火の可能性もあるため、専門の処理業者に頼むのが1番ですが
個人で廃棄する場合は必ず各自治体の処理方法に則って処理をしてください。
●対処方法
廃油処理業者に処理をおねがいする
個人の場合、各自治体の処理方法に則って処理する
4-3 季節による注意
冬場や、寒い場所で鉄筋カッターを使用する場合
オイルが冷えて固くなっています。
そのためオイルが流れにくく、ピストンの動きが遅くなったり、
パワーが出ない場合があります。
逆に夏場や、暑い場所で使用する場合
オイルが熱くなり粘度が低下します。
粘度が低下しオイルがさらさらになりすぎると、
パワーダウンして切れが悪くなります。
●対処方法
冬場 : 使用前に暖気運転をしてオイルを温める
夏場 : 本体を冷ましてから使用する
日陰など涼しい場所で使用する
●暖気運転のやりかた
なにも材料をはさまない状態でスイッチを1分程押し続け
モーターを連続運転させる
※スイッチ部分についているピン(ロックピン)を使うと
スイッチを押し続けなくても、連続運転させることができます
※ロックピンは暖気運転用のものなので
切断作業で使用しないでください



でロックピンを押す
5.まとめ
『油圧作動油』を使うこと、『指定された粘度』を合わせること!
この2つが特に重要になってきます。
またオイルの状態や入れ方1つで、作業効率が大きくかわってきます。
長時間使用したり、放置していた場合オイルの交換やつぎ足しをしてみましょう!
オイル交換の次に『替刃』や『カーボンブラシ』の交換といった
消耗品のメンテナンスの仕方について詳しく知りたい方はこちらをチェック!
オイルをいれても『鉄筋カッターが切れない』
『修理に出したい』といった修理内容について
詳しく知りたい方はこちらをチェック!
- この記事を書いた人
- ナカタニ機工は鉄筋事業者様向けの
機械/道具の修理屋さん、及び販売店。
年間100台以上の鉄筋カッター、ベンダーの
豊富な修理実績があります。
30年以上修理に携わってきた経験・ノウハウがあるからこそ、
的確な修理をご提供いたします。
