作業効率を最大化!おすすめの鉄筋自動結束機と選択ガイド

鉄筋を自動で結束する機械が欲しいけど

『どんな機械なのか、購入するメリットを知りたい』

『道具の選び方がわからない』

『おすすめのメーカーや商品を教えてほしい』

こんなお悩みを解消します。

今回は鉄筋自動結束機について詳しくご紹介します。

この記事を読むことで鉄筋自動結束機を使うメリットや

自分にあった結束機を迷わずに選べるようになります。

ナカタニ機工

こんな悩みを解決できる記事を書きました。
年間100台以上の鉄筋カッターを修理しています。

1.鉄筋工の強い味方!鉄筋自動結束機ってどんな機械?

 鉄筋自動結束機は、ビルの基礎工事、橋梁、トンネル、ダムなど

 鉄筋コンクリートを使用するさまざまな建設現場で使用される機械です。

 具体的には、鉄筋の格子状に組みあわせた部分や、

 柱、梁などの鉄筋の結合部の固定に使用します。

コンクリートを流す前の建設現場
結束線による鉄筋と鉄筋の結束

 コンクリートの中に格子状の鉄筋を配置することで

 以下のようなメリットがあります。

●格子状の鉄筋(鉄筋コンクリート)を配置するメリット

  • 優れた耐荷重と耐震性
    床や屋根にかかる荷重を均等に分散し柱や壁に効率がよく伝えることができる。
    そのため耐荷重性能と地震の揺れに対して優れ、建物の構造全体が安定する。
     
  • 音と熱の遮断性
    質量が大きく、密度が高いため、音や熱を遮断する能力に優れる。
    上階や隣接する部屋からの騒音を軽減し、断熱性能が向上するため、
    集合住宅や商業ビルなどの騒音対策として有効。
     
  • 火災耐性
    木材や鋼材に比べて火災に強い素材。
    火災が発生した際に火の進行を遅らせ
    建物全体の安全性を高めることができる。

2.疲労知らずでラクラク!鉄筋自動結束機が現場にもたらすメリット4選

 次に鉄筋自動結束機を使用するメリットについて

 ご紹介していきます。

●鉄筋自動結束機を使用するメリット
 ①作業時間の短縮

  1回の操作で鉄筋を結束できるため、
  ハッカーでの手作業の結束に対して
  作業時間を短縮することができる。

 ②作業者の負担軽減
  作業時間を短縮することで中腰といった無理な姿勢が減り、
  作業者の身体的負担を減らすことができる。

 ③均一な結束品質
  手動での結束と比べて、結束の締付強さや均一さといった

  強度上のムラをなくすことができる。

 ④コスト削減
  結束作業の自動化により、より少ない結束線で効率的に結束できる。
  資材の無駄を減らしコスト削減に貢献。
  また作業効率がよくなることで工期全体を短縮することができ、
  人件費の削減にもつながる。

 参考にどの程度作業効率があがるのか、

 比較してくれている動画があったので紹介します。

 現在、建設業では人手不足や

 作業者の高齢化といった課題があります。

 作業を効率化して負担を減らすことは、

 作業者の健康や安全にもつながります。

3.迷わない選び方!鉄筋自動結束機を選ぶ時のポイントはこれ!

 鉄筋自動結束機のおすすめの選び方を

 ポイントごとに見ていきます。

3-1 選ぶポイント①:メーカーで選ぶ

 鉄筋自動結束機を選ぶ場合、

 最初にメーカーを決めましょう!

 国内で販売している主なメーカーは

 以下の3社になります。

 通販サイトを調べると、他にも海外メーカーの

 鉄筋自動結束機が販売されていました。

 しかし代理店や公式ホームページが無く、

 信頼性が低いため、この3社から選ぶのが良いでしょう!

MAXツインタイア(マックス株式会社)

創業1961年の建築・建設工具から
オフィス機器や住宅設備までを
製造している日本のメーカーです。

●特徴
 ※国土交通省のNETIS登録技術に
 登録されている信頼性のある製品です。

 専用の結束線(タイワイヤ)を
 使うことで最新機種では0.5秒以下と
 一瞬で結束することができます。

●種類
 大きく分けるとスタンダードモデル、
 大口径モデル、ウォーカーモデルの
 3種類があります。

鉄筋建築・建設現場で鉄筋屋さんが使用する
プロ仕様工具です。
高価ですが1日に何ヶ所も結束する必要が
ある場合におすすめです。

▼マックス株式会社:ホームページ

※NETIS登録技術:
 簡単にいうと政府から性能が認可された技術のことです。
 施工に対する信頼性や作業の短縮をアピールできるため、
 公共工事の入札をしやすくなるメリットがあります。

makita(株式会社マキタ)

創業1915年の総合電動工具メーカーです。
バッテリー式の充電工具が世界的に人気があり、
プロの建設業者~DIY愛好家まで、
様々なユーザーに使用されています。

●特徴
 一番の特徴はバッテリーの互換性です。
 マキタの製品であれば、インパクトドライバーなど
 350モデル以上で共通使用が可能です。

 機能としてはトリガを引いたまま
 連続結束ができる「連発モード」があります。

●種類
 スタンダードモデル、太径対応モデルの
 2種類があります。

道具をマキタ製品でそろえている人や、
すでにマキタのバッテリー&充電器の
セットを持っている方におすすめです。

▼株式会社マキタ:ホームページ

EDMATYER(エドマ)

フランスで1937年創業の手動工具専門メーカーです。
長年に渡りフランス建築業界で活躍しています。

●特徴
 他メーカーと比較して
 本体の軽さが1kg以上軽いのが特徴です。

 また価格も他2社よりも
 安価なので購入しやすくなっています。

●種類
 スタンダードモデル(12~24mm)、
 太径対応モデル(26~40mm)の2種類があります。

使用頻度がそこそこで、
まずは自動結束機を使ってみたいと
思っている方におすすめです。

▼エドマ(株式会社阪神交易):ホームページ

鉄筋自動結束機を選ぶポイント①:メーカー

  • MAXツインタイア(マックス株式会社)
    国土交通省に性能が認可されている信頼性のある製品
     
  • makita(株式会社マキタ)
    他のマキタ製品とバッテリーの互換性がある
     
  • EDMATYER(エドマ)
    他社よりも比較的に安価

 3社の中でおすすめのメーカーは

 マックスのMAXツインタイアです。

 信頼性があり、プロが愛用しているメーカーなので、

 迷ったらとりあえずマックスを選んでおけば間違いないでしょう!

3-2 選ぶポイント②:結束可能な鉄筋の組み合わせで選ぶ

 次に選ぶポイントで重要になってくるのは、

 鉄筋どうしを結束する組み合わせ可能なサイズです。

 鉄筋結束機は機種によってスタンダードモデル

 太径対応モデルがあります。

 細い鉄筋どうしでの結束であれば

 スタンダードモデルで結束ができます。

 しかし太い鉄筋どうしや、鉄筋3本や4本を同時に結束する場合には

 専用の太径対応モデルを使う必要があります。

結束可能な鉄筋の組み合わせ:2本

結束可能な鉄筋の組み合わせ:3本

結束可能な鉄筋の組み合わせ:4本

 スタンダードモデル、太径対応モデルのどちらの場合でも、

 マックスのMAXツインタイアが他2社と比べて

 結束可能な鉄筋の組み合わせが多く、使い勝手が良さそうです。

 いろいろな鉄筋径の組み合わせで

 鉄筋を結束する予定がある方は

 組み合わせ表を参考にしてみてください。

鉄筋自動結束機を選ぶポイント②:結束可能な鉄筋の組み合わせ

 スタンダードモデルでのみ結束可能、
 または太径対応モデルでのみ結束可能な組み合わせがある。
 結束したい鉄筋の組み合わせを事前に確認しておく!

3-3 選ぶポイント③:結束ワイヤの種類で選ぶ

 メーカーによって結束ワイヤの材質にも種類があります。

 用途によってはワイヤの種類を使いわける必要があります。

なまし鉄線
亜鉛メッキ線
ポリエステルコート線
ステンレス線

●結束ワイヤの材質の種類

  • なまし鉄線
    柔軟性があり締めつけにも耐えられる結束に適した材質。
    防さび処理がされていないため、表面にさびができる。
    用途としては、建築現場で足場などの結束に使われる。
     
  • 亜鉛メッキ線
    亜鉛メッキ処理により、なまし鉄線よりもさびや腐食が
    発生しにくくなっている。
     
  • ポリエステルコート線
    耐塩害性、耐候性に優れ、長期の防食性能を必要とする場合に使用する。
    被覆線なので外観性としても優れている。
    用途としては、屋外での使用に向いている。
     
  • ステンレス線
    他の金属や合金と比べてさびに強く、
    光沢があり外観での使用にも向いている。
    またなまし線よりも強度が高く、変形しにくいのが特徴。
    用途としては、建築~工業など幅広く使われる。

※下記の画像はクリックすると拡大できます。

結束ワイヤの種類4:MAXツインタイア

結束ワイヤの種類(3種):makita

結束ワイヤの種類(1種):EDMATYER

 亜鉛メッキ線での1結束あたりのコストを見ると

 makita < マックス < EDMA となります。

 コスト的にはEDMAが良く見えますが

 ワイヤの種類が1種類しかないので注意が必要です。

 屋外での使用で耐食性や耐候性が必要な場合は、

 マックス、またはマキタの結束機&結束線を選ぶと良いでしょう。

 ※ただしステンレス線はマックスのみの取扱い

鉄筋結束機を選ぶポイント③:結束ワイヤの種類

 結束する目的にあわせて、結束ワイヤの種類を選ぶ。
 メーカーによって取扱っている
 結束ワイヤの種類が違うので気をつけること!

  • マックス:4種類
    なまし鉄線、亜鉛メッキ線、ポリエステルコート線、ステンレス線
  • マキタ:3種類
    なまし線、亜鉛メッキ線、ポリコート線
  • EDMA:1種類
    亜鉛メッキ線

3-4 選ぶポイント④:性能と価格で選ぶ

 最後に鉄筋自動結束機の性能と価格を見て行きます。

●鉄筋自動結束機の性能とコスト

  • サイズ
    小さい方が取り回しがよく、
    せまい場所での作業性が良い。
     
  • 質量
    軽い方が腕への負担が少なくなる。
     
  • 価格
    目的にあった性能が重要だが安価な方が良い。
     
  • 結束スピード
    結束効率が良くなり作業時間を短縮できる。
    早ければ早いほど良い。
     
  • バッテリー1充電あたりの結束数
    結束回数が多い方がバッテリーの交換頻度が減るため
    作業効率が良い。
     
  • 結束ワイヤ1リールあたりの結束数
    こちらも結束回数が多い方がリールの
    交換頻度が減るため作業効率が良い。
メーカー名機種名
(バッテリー×2個)
サイズ [mm]
(高さ×長さ×幅)
質量 [kg]
(バッテリー含む)
標準小売価格
(税別)
マックス
株式会社
RB-442T-B2C
スタンダード
295×330×1252.5¥238,000
RB-610T-B2C
太径対応
300×352×1202.5¥248,000
株式会社
マキタ
TR180DRGX
スタンダード
318×304×932.6¥211,300
TR181DRGX
太径対応
318×317×932.7¥233,300
エドマEDMATYER S
スタンダード
225×300×681.45¥146,000
EDMATYER XL
太径対応
225×315×681.45¥158,000
各メーカー仕様比較表①
メーカー名機種名
(バッテリー×2個)
結束スピード
[秒]
バッテリー
1充電あたりの
結束数 [回]
結束ワイヤ
1リールあたりの
結束数 [回]
マックス
株式会社
RB-442T-B2C
スタンダード
0.5以下
(D10×D10結束)
約5,000265
(D10×D10結束)
180
(D25×D13×D13結束)
RB-610T-B2C
太径対応
0.7以下
(D16×D16結束)
約5,000205
(D16×D16結束時)
140
(D38×D16×D16結束)
株式会社
マキタ
TR180DRGX
スタンダード
約0.85以下
(2周巻設定)
約0.90以下
(3周巻設定)
約6,400
(3周巻設定)
約156(2周巻設定)
約120(3周巻設定)
TR181DRGX
太径対応
約1.0以下
(2周巻設定)
(D22×D25結束)
約5,000
(4周巻設定)
(D22×D25結束)
約115(2周巻設定)
約90(3周巻設定)
約75(4周巻設定)
(各D22×D25結束)
エドマEDMATYER S
スタンダード
0.8(2周巻)2,000約283(2周巻)
EDMATYER XL
太径対応
0.8(3周巻)1,100約147(3周巻)
各メーカー仕様比較表②
※ポリエステルコート線を除く

 結束スピードについては数値では違いが

 わかりにくいと思います。

 スピードを比較してくれている動画があったので紹介します。

 最初、メーカーや機種での結束スピードの差が1.0秒以内の差しかないため、

 作業感覚に大きな影響はないと考えていました。

 そこで動画で紹介しているマックスのRB-442T(新型機:0.5秒以下)と

 RB-440T(従来機:0.7秒以下)のデモ機をお借りして実際に確認させてもらいました。

 従来機を使ってから新型機を使ってみると0.2秒の違いですが

 結束作業がスムーズで格段に早くなっていると感じました。

 1度に何ヶ所も結束する人や、仕事で自動結束機を使用する場合は

 購入にあたって大事なポイントになると思います。

鉄筋結束機を選ぶポイント④:性能と価格

 メーカーによって性能とコストに違いがある。

 鉄筋建築・建設現場で使用する方は特に、

 重さや結束スピード、バッテリーと1リールあたりの

 結束回数を確認すると良い!

  • サイズ&質量
    マックス ≦ マキタ < EDMA
  • 価格
    マックス < マキタ < EDMA
  • 結束スピード
    EDMA< マキタ < マックス
  • バッテリー&1リールあたりの結束数(交換頻度の少なさ)
    EDMA< マキタ < マックス

4.プロも認める高性能!MAXツインタイアシリーズの特徴をチェック

 鉄筋自動結束機の中で性能が良く

 1番人気があるのがMAXツインタイアシリーズです。

 ツインタイヤシリーズには大きくわけて、スタンダードモデル、

 大口径対応モデル、ウォーカーモデルの3種類があります。

 ここではMAXツインタイヤシリーズについて

 モデル毎の特徴をご紹介します。

4-1 MAXツインタイア 品番の見方

 まずはツインタイアシリーズの

 品番の見方について解説します。

 品番の見方を知っておくことで、

 モデルの違いと結束できる鉄筋径の合計を確認できます。

品番の例

RB-442T

鉄筋(Rebar) / 対象鉄筋径2本の合計が44mmまで(例:D22×D22)

モデルナンバー(機械のナンバリング) / 2本線ワイヤ使用(Twin Tire)

4-2 MAXツインタイア モデルの特徴

 次に各モデルの特徴について紹介します。

 作業内容によりモデルを使いわけることで

 快適に作業することができます。

RB-442T スタンダードモデル

RB-442T(スタンダードモデル)
  • 自動結束機の中でも高性能なスタンダードモデル
  • 最新モデルで1結束のスピードが0.5秒以下
  • ミミ高さ約12mmで下側にヒゲが出ない
  • ワイヤ装填アシストで従来機より簡単にリール交換できる

 RB-442T(スタンダードモデル)の仕様詳細:メーカーページ

※ミミ高さとワイヤのヒゲについて

 カットしたワイヤの先端が折り曲がる
 「先端折り曲げ機構」。

 結束した鉄筋の下側にワイヤのヒゲが出ないので
 コンクリートのカブリ厚が少なくても使用できる

RB-610T 太径対応モデル

RB-610T(太径対応モデル)
  • シリーズ最大の鉄筋径の結束が可能
  • 差し込み口幅63mmで太い鉄筋の結束に対応
  • 1結束のスピードが0.7秒以下
  • ミミ高さ約14mmで下側にヒゲが出ない
  • 調節ダイヤルによって結束力を6段階で調節可能

 RB-610T(太径対応モデル)の仕様詳細:メーカーページ

差し込み口幅
調節ダイヤル(他モデル共通)

RB-400T ウォーカーモデル

RB-400T(ウォーカーモデル)
  • 腰を曲げずに立ったまま結束作業ができる
  • 腕への負担&ブレの軽減で、安定して操作できるツインハンドル
  • 鉄筋に差し込みやすい84mmのワイドアーム
  • 鉄筋に当てるだけで自重で結束可能なコンタクトスイッチ
  • 2段階にハンドル高さの調整可能
  • 電源をON/OFFするだけでワイヤ詰まりを自動カット
  • 1結束のスピードが0.7秒以下
  • ミミ高さ約12mmで下側にヒゲが出ない

RB-400T(ウォーカーモデル)の詳細仕様

ハンドル高さが調整できるツインハンドル
ワイドアーム
コンタクトスイッチ

5.まとめ

 鉄筋自動結束機を使うことで

 作業時間の短縮をはじめとして様々なメリットがある。

 鉄筋自動結束機の選ぶポイントは4つ

  • メーカー
  • 結束可能な鉄筋の組み合わせ
  • 結束ワイヤの種類
  • 性能と価格

 どれを買えば良いか迷ったら性能が良く、

 公共工事の入札もしやすくなるMAXツインタイアがおすすめ!

 特に仕事の使用で鉄筋自動結束機を購入するか

 迷っている方には、購入メリットが多いので

 買って損はないと思います。

 記事を参考にして自分にあった自動結束機を購入してみてください。

 ナカタニ機工では、オンラインショップにて

 鉄筋事業者様向けの機械や道具も販売しています。

 鉄筋自動結束機がご入用の方は、

 下記よりご購入いただけます。

※画像クリックで販売ページへ移動できます。

 鉄筋自動結束機以外にも『鉄筋カッター』

 『鉄筋ベンダー』『鉄筋用ハッカー』といった

 鉄筋工具について詳しく知りたい方はこちらをチェック!

この記事を書いた人
ナカタニ機工は鉄筋事業者様向けの
機械/道具の修理屋さん、及び販売店。
年間100台以上の鉄筋カッター、ベンダーの
豊富な修理実績があります。
30年以上修理に携わってきた経験・ノウハウがあるからこそ、
的確な修理をご提供いたします。

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